去勢手術のメリットは?
去勢手術のメリットとは?
マーキングが減る
去勢手術をすることで尿スプレーという縄張りを主張するマーキング行動を抑制することができます。ただし、尿スプレー行為を経験したことのある猫ちゃんの場合、そのあとに去勢手術をしても尿スプレーをしてしまうケースがあるため、尿スプレーを経験する前に去勢手術をすることをお勧めします。(ごくまれに尿スプレー未経験で去勢後にスプレーをしてしまう子もいます。)また、去勢することで非常にきつい尿の臭いも緩和されたり、他のねこちゃんへの攻撃的な行為がなくなったり、怒りっぽい子は、穏やかな性格になることがあります。
野良ねこちゃんを増やさない
お外に出るねこちゃんだと望まない繁殖をしてしまう可能性があります。完全室内飼いのねこちゃんでも発情をすると、外にでたがり、隙をみて脱走することもあり、ねこちゃんは1回の交尾で妊娠する確率が高いため、野良ねこちゃんをいたずらに増やしてしまう原因になります。
病気の予防になる
稀な病気ではありますが、去勢手術をすることで、精巣腫瘍を予防することができます。また、交尾やケンカによる咬傷からの猫エイズの感染やケンカ傷のリスクを減らすことが出来ます。
※猫エイズなどねこちゃんの感染症についてはこちら
去勢手術のデメリットは?
去勢手術のデメリットは?
太りやすくなる
去勢手術をした後は代謝が落ち、太りやすくなります。肥満になると、尿石症や糖尿病になりやすくなります。食事内容や食事量などを調整し、体重管理をすることが大事です。
麻酔のリスクがある
去勢手術の際には、必ず全身麻酔を実施します。全身麻酔にはリスクが伴いますが、他の病気による麻酔と違って、去勢手術での全身麻酔は非常に短時間であり、比較的リスクが低いと言えます。
そして、当院では事前に身体検査・血液検査・胸部レントゲン検査を必ず実施します。その検査で問題がないことを確認し、麻酔及び去勢手術を実施していきます。勿論、検査結果に問題がある場合、手術可否の判断や手術日程の変更などをしていきます。
去勢手術をする
タイミングは?
ねこちゃんが性成熟を迎える前、スプレー行為をはじめる前の生後6カ月前後を目安にするとよいでしょう。
ただし、個々の体の成長具合や飼育環境などによっておすすめの時期は異なりますので、動物病院でご相談ください。
去勢手術の流れは?
麻酔をしても問題ない体調かどうかを確認するため、身体検査・血液検査・胸部レントゲン検査を実施し、手術日をご相談の上決めます。血液検査の結果がでるのに通常数日かかりますので、手術を希望する日よりも1~2週間程度早めに術前検査の予約をとって来院して下さい。
全身麻酔・鎮痛剤の投与を実施します。その後、陰のうの皮膚を切開して睾丸(精巣)を摘出します。手術後に麻酔から覚醒して数時間、様子をチェックします。通常は手術当日にねこちゃんをおかえしします。
手術した部分をねこちゃんが舐めてしまわないよう、エリザベスカラーなどを装着することがあります。去勢手術では基本的には縫合はしないため、抜糸は必要ありません。