尿路結石の種類について
こんにちは、ねこのクリニック浦和です。
今回は尿路結石の種類についてです。
尿路結石とは?
腎臓〜尿道の中に結晶や結石ができてしまう疾患です。
結石のいる位置によって下記のような呼び名になります。
始めは肉眼に見えない結晶から砂状になり、最終的には結石になります。
(黄色の丸を結石に例えています)
猫の尿路結石で多く見られるのは「ストルバイト」「シュウ酸カルシウム」と呼ばれる結晶(大きくなると結石)です。
珍しい結石として、尿酸塩・リン酸カルシウム・シリカ・シスチン・キサンチンなどがあります。
♢ストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)
イメージ図
・尿に含まれるマグネシウム、アンモニア、リン酸塩などのミネラル成分が結晶化したもののことをいいます。
・尿のPHがアルカリ性に傾くと出来やすくなり、PHやミネラルの調整をしている療法食を食べることで溶解(溶ける)することができます。
・尿に細菌感染を起こすとそれが原因で出来てしまう場合もあります。
♢シュウ酸カルシウム
イメージ図
・療法食で溶解することできず、結石になってしまった場合は手術で外科的に摘出する必要があります。
(腎臓内の結石をとることは術後の腎臓機能のダメージは不可避のため、結石が原因で重度の臨床症状がある場合に限って選択肢に入る)
・尿管や腎臓にある結石のほとんどはシュウ酸カルシウムといわれており、個体によっては若齢でも出来てしまうことがあります。
本格的に寒い季節になってきました。
寒い季節は活動量が低下や、飲水量が不足などで泌尿器疾患のリスクを高めてしまうことがあります。
適切な室温や飲水量を増やす工夫をして病気の予防を心掛けましょう。